金属アレルギーの治療には、(1)歯科金属の交換、(2)金属との接触回避、(3)金属食事制限がありますが、薬物療法も一つの治療方法です。
●一般的な治療薬
皮疹や炎症を抑えるためにステロイド剤、非ステロイド系抗炎症剤が、アレルギーをおこす物質の働きを抑えるために抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤が、皮膚のコンディションを整えるために軟膏が用いられます。
これらは皮膚科、アレルギー科にて、金属アレルギーの治療薬として頻繁に使用されます。
薬
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●クロモグリク酸ナトリウム(インタール、DSCG)
クロモグリク酸ナトリウムは、アレルギーの原因となっている金属の吸収を抑えます。金属の制限食が煩雑なため、クロモグリク酸ナトリウム服用のほうが効果があるという報告もあります。
※1
クロモグリク酸ナトリウム単独で、あるいは歯科金属の交換等の治療とあわせておこないます。ミノサイクリン(抗生物質)やアンタビュースといった薬が有効との報告もあります。
クロモグリク酸ナトリウムの効果※1
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著効 |
有効 |
無効 |
1 |
37.5% |
25% |
37.5% |
2 |
46% |
28% |
28% |
関連するページ 金属アレルギーと食べ物
●
キレート剤(デトックス、キレーション療法)
キレート剤を服用、あるいは点滴をおこなうことにより、金属を排出させます。キレート剤は有害物資を排出する作用があるといわれています。
ただし、国内の主要歯科学会で発表された研究論文数が「0」に近く、歯科大学病院では全くと言っていいほどおこなわれておらず、一部で商業主義的な治療が横行しているため、効果に疑問視する声が多くあります。そのため、使用にあたっては注意が必要です。
また、キレート剤は悪心、おう吐をきたし、肝機能障害をおこすことも多くあることから、使用にあたっては慎重にすすめることが必要です。
国内では、ニッケルアレルギーによる症状悪化時期にミノサイクリン(テトラサイクリン系抗生物質)を使用したところ症状が軽快したという報告があります。
※2
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※1 1.足立厚子:臨床皮膚科46、1994 2.大沼すみ:アレルギーの臨床311、2003 ※2 足立厚子、堀川達也:臨床皮膚科46、1992
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