デトックス(体内にたまった有害物質を排出することで、健康増進をはかる方法)の広まりに伴い、2006年より歯科治療で使用する金属に関するお問い合わせが多くあります。※1
大変申し訳ないのですが、電話でのお問い合わせは20〜30分かかることが多く、対応できないため、ご遠慮させていただいております。以下に、歯科金属に関してお問い合わせの多い内容について記載させていただきます。ご参考になれば幸いです。
※1 2006〜2008年頃はデトックスに関するお問い合わせが多くありましたが、デットクスブームが去ったこと、金属アレルギーにおけるデトックス治療が問題視されてきたことから、現在はお問い合わせはほとんどなくなりました。
Q.毛髪検査で金属アレルギーを調べることはできますか?
A.毛髪検査は体内の金属量を測定するだけで、金属アレルギーの有無はわかりません。金属アレルギーの検査はパッチテストとなります。
毛髪検査
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Q.24金(24K)は金歯に使用できますか?
A.24金は軟らかいため、仮に金歯として使用しますと、どんどん削れてしまいます。したがって、24金は歯科金属としては使用できません。金以外の金属を配合させることにより硬さを調節しています。
純金は歯に比べるとかなり軟らかく、歯科材料としては適しません
Q.インプラントなら安全ですか?
A.必ずしも安全とは言い切れません。インプラントはチタンを主とした金属でできており、金属アレルギーが報告されています。
関連するページ インプラント チタンアレルギー チタン
Q.歯科金属の中で有害ものはありますか?
A.「デトックス」でいう有害物質のなかには、下記の金属が歯科治療等で使用されています。ただし、歯科金属は厚生労働省が健康上問題ないとして使用を認めている金属でもあります。
水銀 アマルガム合金(歯科金属)として使用されています。
アルミニウム つめ物やさし歯の接着剤、歯磨き粉に使用されています。
ニッケル 入れ歯のバネ、矯正治療などに使用されています。
スズ 多くの歯科金属に使用されています。
関連するページ 歯科治療で使用する金属 矯正治療と金属アレルギー
Q.アマルガム合金をセラミックスに交換したほうがよいのでしょうか?
A.デトックス療法の代表的な方法としてキレーション療法、ゲルマニウム温浴、サプリメントなどがありますが、アマルガム合金をセラミックスに交換するのもデトックス療法ではよいとされています。
ただし科学的根拠に乏しく、当クリニックでは交換を希望される患者様、アマルガム合金に含まれる金属にアレルギーがある患者様に限り交換治療をさせていただいています。
Q.他院で銀歯を入れるのですが、どのような金属が入っているのでしょうか?
A.銀歯は、製品として数十種類が販売されています。製品によって含有金属はバラバラで、金、銀、銅、スズ、亜鉛などが含まれています。金属の配合比も製品によってバラバラです。詳しくはかかりつけの歯科医院にお問い合わせください。
Q.中川駅前歯科クリニックでアマルガム合金の交換はできますか?
A.はい、できます。
アマルガム合金
関連するページ アマルガム合金
Q.水銀が入っていないか心配です。銀歯の成分を調べることはできますか?
A.はい、できます。
関連するページ 金属成分分析検査
Q.金合金であれば溶け出しにくいですか?
A.金合金は、健康保険適応の銀を主成分にした金属に比べると、溶け出しにくい傾向にあります。溶け出す(溶出)程度については、金合金の種類や生活習慣によっても左右されます。
関連するページ 溶出傾向検査
Q.重金属とは何ですか?
A.重金属は密度(比重)が大きい金属のことをいいます。金、銀、銅、白金(プラチナ)、鉄、コバルト、クロム、スズ、鉛、亜鉛、カドミウム、水銀などの金属が重金属にあたります。
Q.重金属は有害ですか?
A.重金属というと有害というイメージがありますが、必ずしもそうではありません。鉄、クロム、銅、亜鉛など生物にとって必要なものもあります。例えば銅やコバルトが不足すると、貧血をおこすことがあります。
関連するページ 身体に必要な金属 味覚障害
Q.重金属は身体に蓄積されますか?
A.身体には排出する機能があるため、重金属は蓄積されることはありません。そのため、絶えず金属の摂取が必要となり、体内の亜鉛が不足すると味覚障害をおこし、鉄分が不足すると貧血をおこします。
Q.歯肉の黒ずみは除去する必要がありますか?
A.デトックスでは歯肉の黒ずみを除去することがありますが、歯肉の黒ずみのほとんどはタバコや口呼吸を原因とするメラニン色素の沈着です。必ずしも除去する必要はありませんが、歯肉のホワイトニングにより黒ずみを除去することもできます。
関連するページ 歯肉のホワイトニング 歯肉のホワイトニング Q&A
Q.中川駅前歯科クリニックではデトックス療法をおこなっていますか?
A.現時点では、歯科金属アレルギーに関するデトックス療法は医学的根拠に乏しいと判断せざるを得ないこと、国内の主要歯科学会で発表された研究論文数が「0」に近いこと、歯科大学病院では全くと言っていいほどおこなわれていないこと、一部で商業主義的な治療が横行していること等の理由により、当クリニックではデトックス療法はおこなっておりません。
フットバス(デトックス)
※デトックスの問題点(フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」より、2012年)
全ての重金属や合成化合物と呼ばれる食品添加物などが有害であるとする偏見も多いが、例として取り上げられることのある水銀、カドニウム、鉛が日常的に摂取され続けることはほとんどなく、食品添加物についても実際には動物実験によって得られた毒性値の数百から数千分の1の量しか用いられていない。また一部の重金属はミネラルを構成する大切な栄養素であり、合成化合物は構造が同じ天然化合物と性質は全く変わらず、問題が起こる可能性があるのは不純物などとして他の化合物が混入している場合のみである。一部の商業的な宣伝に過剰に踊らされないよう注意が必要である。
そもそも健康的に生活していれば、人体は肝臓・腎臓をはじめとした体にとって有害な物質を取り除く機構を備えており、医学的な見地からは栄養バランスを整えるという意義以上でのデトックスには懐疑的な声が強い。なお、確かに有害な重金属は体内に蓄積され、出産を除いて排出される機会はほとんど無いが、それは人体に密接に結びついているためであり、仮にそれらを短期間に大量排出する方法があったとしても、身体には大きな負担を伴うと言えよう。
ゆえに、科学的根拠に乏しい、いわゆる疑似科学を用いたものも数多く存在する。こうした根拠の無い効果を提唱した製品を販売する業者はもとより、同様に根拠の無い効果を提唱して客に利用させ対価を得ている一部のエステティックサロンなども、景品表示法に違反する可能性が極めて高い。
事例
足裏から重金属などの毒素を排出する効果を提唱するフットバス製品(イオンデトックス)が存在し、これを使用すると容器内の水の色が変化する。業者の説明ではこれは体内の毒素が水に溶け出したために生じたものとされるが、実際には水中の電極に使用されている金属が変化し、イオン化したものが水に溶け出した結果生じたものである(すなわち単純な電気分解である)。
※歯科金属アレルギー治療をご希望の方は、お手数ですが事前にご予約ください。
※当クリニックへのアクセスについては、下記のページをご覧ください。
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