全身性エリテマトーデス(SLE) 横浜・中川駅前歯科クリニック
全身性エリテマトーデス(SLE)
全身性エリテマトーデスとは

全身性エリテマトーデス(Systemic Lupus Erythematosus:SLE)とは、発熱や体のだるさ、関節、皮膚、内臓などの臓器に障害がおきる病気です。

皮膚の症状として頬に赤い発疹(蝶型紅斑)ができたり、光線過敏症、口内炎、脱毛が生じることもあります。原因は不明ですが、免疫の異常が病気の成り立ちに関与しているとされています。

発症年齢は20~40歳代、男女比は1:9ほどで、女性が圧倒的に多い病気です。難病の申請をしている人は6万人、申請をしていない人も含めると国内患者数は10万人以上ともされています。

全身性エリテマトーデスの患者さんは、歯や口の病気にかかりやすく、歯科治療時には感染や出血などの注意が必要となります。厚生労働省から指定難病に認定されてます。

バタフライ・ラッシュ

当クリニックでは全身性エリテマトーデスの方の歯科治療をおこなっています。全身性エリトマトーデスの方の歯とお口の健康、歯科治療について、ご不明な点等がありましたら、お気軽にご相談ください。

当クリニックは全身性エリテマトーデスを含む特定医療費(指定難病)助成制度の指定医療機関です。

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視神経脊髄炎(合併しやすい病気)  混合性組織結合病(同じような症状のある病気)




全身性エリテマトーデスと口の中の病気、歯科治療

1)シェーグレン症候群
内臓の症状がない初期の全身性エリテマトーデスは、シェーグレン症候群と症状が似ているため、見分けるための十分な検査が必要となります。また、両者は合併することもあります。

シェーグレン症候群を合併したときは、唾液が少なくなり、口の渇きを感じやすくなるほか、食べ物が食べにくい、飲み込みにくいなどの症状があらわれます。唾液の減少は、虫歯が多発、歯周病の進行の原因になることがあります。

関連するページ  シェーグレン症候群(Sjögren syndrome



2)口内炎
口内やのどに口内炎ができるものの、痛みがなく気付かないことが多い傾向があります。痛みを伴うときは、塗り薬、うがい薬、漢方薬などを使用による治療をおこないます。

関連するページ  口内炎・口唇炎



3)虫歯、歯周病
全身性エリテマトーデスの治療では、ステロイド薬や免疫抑制薬による治療がおこなわれることがあります。これらの薬を長期間使用していると虫歯になりやすく、歯周病が進行しやすい傾向にあります。そのため、歯科医院での定期的な歯のクリーニングなど、十分な予防処置が必要となります。

まだ完全に解明されてはないものの、歯周病が全身性エリテマトーデスの発症を促すのとの研究が世界で発表されています。抗リン脂質抗体症候群を合併している場合は、歯周病予防、治療は特に重要となります。

歯のクリーニング

関連するページ  虫歯  歯周病  歯科検診(歯のクリーニング)  抗リン脂質抗体症候群



4)口腔カンジダ症
ステロイド薬や免疫抑制薬の影響により、口内にカビが繁殖する病気「口腔カンジダ症」を発症しやすくなります。カンジダが繁殖すると、口の中がヒリヒリ痛む、食べ物を口にしたときに痛む(接触痛)、食べ物の味を感じにくい(味覚障害)などの症状があらわれます。薬の使用により治療をおこないます。

関連するページ  口腔カンジダ症  口腔カンジダ症の原因  口腔カンジダ症の治療



5)抜歯、歯周外科手術、インプラント手術
抗リン脂質抗体症候群を合併すると、血管がつまるのを防ぐために血液サラサラにする薬(抗血栓薬)を服用します。抜歯、歯周外科手術、インプラント手術など出血を伴う治療をおこなうときは、血が止まりにくいことがあるため、注意が必要となります。

ステロイド薬や免疫抑制薬による治療を受けているときは、抜歯、手術後に感染しやすくなります。

関連するページ  インプラント  ステロイド療法をお受けになられている方の歯科治療



6)顎骨壊死
ステロイド薬を長期間使用していると骨折のリスクが高まるため、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の薬を使用することがあります。

骨粗鬆症の薬を使用しているときに抜歯などの出血を伴う治療をおこなったり、合わない入れ歯を使用していたり、口内が汚れていると、あごの骨が細菌に感染し、腐ってしまう病気「顎骨壊死(がっこつえし)」をおこすことがあります。

薬

関連するページ  骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ) Q&A



7)口腔がん
円板状エリテマトーデスは全身性エリテマトーデスの病変が皮膚と粘膜に限られたもので、円板性エリテマトーデスの患者さんの2割に口内や口唇に病変があらわれ、1%前後ががんになるとされています。

関連するページ  口腔がんの予防方法(口腔潜在的悪性疾患)



8)光線過敏症(日光アレルギー)
光にあたると皮膚に赤み、かゆみ、炎症などの症状が生じることがあり、歯科治療で使用する光によって症状があらわれることがあるため、治療の際は配慮が必要となります。

関連するページ  光線過敏症の方の歯科診療



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