楽器と金属アレルギー 横浜・中川駅前歯科クリニック
楽器と金属アレルギー

●楽器による金属アレルギー

楽器により金属アレルギーを発症することがあります。管楽器のマウスピース、ギターの弦など直接肌が触れる部分が原因になりやすく、楽器本体のメッキ剥がれが原因となることもあります。

症状としては指先など金属に触れた部分の皮膚がかぶれたり、かゆくなったり、赤くなったりします。口内や口周辺にあらわれる症状としては、歯肉や頬の粘膜が腫れたり、赤くなったり、口唇に炎症がおきたりします。

管楽器

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楽器に使用される金属

金属アレルギーの原因となる主な金属はニッケル、コバルト、クロムで、楽器に多く使用されています。銀、金はアレルギーをおこしにくい金属ですが、純度が高いほど柔らかく楽器が傷ついたり、壊れたりしやすいため、純銀、純金は楽器には使用されません。


1)金管楽器
金管楽器で使用される金属は、真鍮(しんちゅう、銅と亜鉛の合金)、ニッケルシルバー(銅、ニッケル、亜鉛の合金)、銀、金です。

真鍮はトランペット、トロンボーン、ホルンなど金管楽器のほとんどに使われ、ニッケルシルバーはフルートやクラリネットのキーや管体に使われます。非常に高価なフルートにはプラチナ、表面仕上げとしてスズメッキ、銀メッキ、金メッキが使用されています。

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2)バイオリン
あご当てを固定する器具は金属が多く、主にニッケルシルバーにクロムメッキが施されています。そのほかに銀メッキ、金メッキの、チタン合金、アルミ塗装など、様々な金属が使用されています。

バイオリン


3)ギター
エレキギターの弦にはスチール(鋼鉄)、ニッケル、アコースティックギターの弦には真鍮、ブロンズ(銅とスズの合金)などが使用されます。フレットにはニッケルシルバー、ステンレス(鉄とクロムの合金)などの金属が使用されています。



金属アレルギーの予防

金属アレルギーの予防として楽器の選択、樹脂製品の使用などの方法があります。金属アレルギーを専門とする医師や歯科医師に相談して予防をはかっていくのも方法です。


1)楽器の選択
チタン、プラチナ、金など、アレルギーをおこしにくい金属が使用された製品を選ぶほか、ニッケルは金属アレルギーをおこしやすいため、ニッケルフリーの製品を選ぶのも方法です。


2)樹脂製品の使用
金管楽器のマウスピースに樹脂加工をすることで、金属との接触を防ぐことができます。樹脂製のマウスピースやリードもあります。


3)演奏方法の工夫
金属アレルギーは楽器の金属部分が汗と反応して溶けだし体内に取り込まれることが原因のため、演奏後は楽器を拭き、汗を拭き取るなど、こまめな手入れをおこないます。


4)日常生活
金属に接する機会が多いほどアレルギーを発症しやすいため、金属を使用したピアス、ネックレスなどの装飾品は、可能な限り身につけないことが金属アレルギーの予防につながります。

特に汗をかく季節は、アレルギーをおこしやすいので注意が必要となります。ファーストピアスはプラスチック、セラミックなど金属を使用しない製品がおすすめです。

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5)歯科治療
虫歯予防に努め、虫歯になったときは銀歯以外の歯科材料を使用することも金属アレルギー予防につながります。矯正治療は可能であれば金属の装置を使用せず、マウスピースを使用しておこなうのも方法です。

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