●歯周(ししゅう)ポケットとは
テレビコマーシャルなどで「歯周ポケット」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
歯と歯肉はピッタリくっついているように見えますが隙間があります。この歯と歯肉の間の隙間を歯周ポケットといいます。歯周ポケットは、歯周病の進行具合をみる一つの指標となります。
歯周ポケット(歯と歯肉の間にある溝)
●歯周ポケットの測定方法
歯周ポケットの深さは、歯科医院でプローブとよばれる器具で測定します。健康な歯肉では歯周ポケットの深さは1〜2mmですが(下左図)、歯周病が進行すると4mm、5mm…と深くなります(下中図、下右図)。
歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなるのは、歯周病菌によって歯を支える骨(歯槽骨)が溶かされていくためです。
健康な歯肉 中等度、重度の歯周病
●歯周ポケットの深さと歯周病の進行度
歯肉の下がり具合など、症状によって多少異なりますが、歯周ポケットの深さと歯周病の進行度は大まかな目安として、3〜4mmは軽度の歯周病、5〜6mmは中等度の歯周病、7mm以上は重度の歯周病となります。
●歯周ポケットの問題点
歯周ポケットは誰の歯肉にもあるものですが、歯周病が進んで歯周ポケットが深くなると(歯と歯肉の間の溝が深くなると)、以下の問題がおきてきます。
汚れがたまりやすい
歯みがきで汚れが取れるのは、歯周ポケットの深さが1〜2mm程度です。歯周ポケットの深さが5mm、7mm…と深くなればなるほど、歯みがきでは汚れは取れません。結果、歯周病菌が繁殖し、汚れがたまりやすくなります。
腫れやすい
歯周ポケットが深くなり汚れがたまると、歯肉が腫れやすくなります。腫れる度に歯を支える骨(歯槽骨)が溶かされ、さらに歯周ポケットが深くなるという悪循環を繰り返すこととなります。最後には、歯がグラグラになり、抜けてしまいます。
歯垢がたまり、腫れた歯肉
歯がしみやすくなる
歯周ポケットが深くなると、刺激に敏感な歯の根もとの部分が歯肉で保護されないため、冷たいものや熱いものがしみやすくなります。
口臭が強くなる
歯周ポケットは「歯周病菌の巣」です。歯周ポケットが深くなると歯周病が繁殖し、口臭が強くなります。
歯周ポケットは歯周病菌の巣
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●歯周ポケットの予防と治療
歯みがき
歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロスなどの器具を上手に使って、歯周ポケットを深くする原因となる歯周病菌や歯の汚れを除去します。
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歯みがきのコツ 歯のみがき方 Q&A デンタルフロスや歯間ブラシを使いましょう!
クリーニング(PMTC)
定期検診の度(年1〜4回)に、歯科医院でクリーニング(PMTC)をおこないます。クリーニング(PMTC)では、日常の歯みがきで取りきれなかった歯垢(しこう)や歯石を除去します。
歯石
関連するページ 歯垢と歯石 歯のクリーニング(PMTC) 歯のクリーニングの効果
歯周病の手術
歯周ポケットがかなり深くなったときは、フラップ手術、エムドゲイン、GTR法などの手術をおこなうことにより、歯周ポケットを浅くしていきます。
関連するページ 新しい歯周病の治療法(エムドゲイン、GTR法)
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関連するページ 歯周病 歯周病治療の流れ(歯肉炎・軽度の歯周炎) (中〜重度の歯周炎)