マウスピース矯正はワイヤー(針金)を使用した矯正治療とは異なり、マウスピースを使用して歯並びをきれいにしていく矯正治療です。日本では2000年代になってから始められた新しい矯正治療です。

ワイヤーを使わないため、目立ちにくく、取り外しができる、違和感が少ない、ホワイトニングも同時にできるといった優れた特徴をもっています。

日本国内では数十種類のマウスピース矯正があり2010年代になって急増しています。代表的なマウスピース矯正としてアソアライナー、インビザラインがあります。

これまでにも歯がほとんど動かない粗悪なマウスピース矯正、会社が破産して集団訴訟となったマウスピース矯正などもあります。治療を始めるのにあたっては、それぞれのマウスピース矯正の利点、欠点を理解したうえですすめていくのがよいでしょう。

当クリニックは、マウスピース矯正の治療においては、いち早く技術を習得し、日本で最も早くに導入した歯科医院の一つとなっています。見本やパンフレット等もご用意しております。ご不明な点などがありましたら、お気軽にご相談ください。


【お知らせ(2022年7月)】
2020年代になり特許が切れた技術を使用したマウスピース矯正が次々と誕生していますが、当クリニックでは取り扱いはしていません。

極端に通院回数の少ないマウスピース矯正が増加しており、これらは予期せぬ深刻な問題が発生するとして、2022年6月に日本歯科医師会、日本矯正歯科学会が注意喚起をおこなっています。当クリニックではこれらのマウスピース矯正の取り扱いはしていません。


【お知らせ(2023年1月)】
報道によると153人が東京都内の歯科医院を集団提訴、被害者は1400人以上とされ、インビザラインによるマウスピース矯正のモニターになれば実質無料になると説明があり、154〜184万円の治療費をローンなどで一括支払ったものの費用は返金されず、治療どころか健康被害が生じた患者さんも多かったとのことです。




●アクアシステム(Aqua system)
当院取り扱い(2005年〜) 認定医在籍  日本では多い/マウスピース交換回数が少ない/費用が安い


アソアライナー、インビザラインと並んで、日本で多く使用されているマウスピース矯正。
2002年にアメリカの大学の日本人教授が開発しました。手作業でマウスピースを作製するため、費用が安いのが特徴です。マウスピースは他のマウスピース矯正よりも厚みがあります。

アクアシステム アクアシテム

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●クリアアライナー(Clear Aligner)
当院取り扱い(2005年〜) 認定医在籍  歯の動きが速い/費用が安い/アソアアライナーとほぼ同じ


2005年に日本の歯科大学に留学経験のある韓国人歯科医師が開発しました。インビザラインのように、初診時にすべてのマウスピースを作製するのではなく、数回歯の型をとり、コンピュータで測定しながら複数のマウスピースを作製していきます。そのため、歯の動きが遅かったり、歯の形が変わっても柔軟に対応することができます。

クリアアライナーは、マウスピースをコンピュータで製作するインビザラインの精密さと、手作業で作製するアクアシステムの融通さをあわせもった装置といえます。

2010年にクリアアライナーを独占的に作製していた歯科技工所「アソインターナショナル」に契約を打ち切られたため、マウスピースが作製できず消滅状態に陥りましたが、日本最大の歯科技工所「和田精密歯研」と提携することで2012年に復活しました。

クリアアライナー クリアアライナー

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アソアライナー(Aso Aligner)
当院取り扱い(2010年〜) 認定医在籍  日本で最も多い/歯の動きが速い/費用が安い


クリアアライナーのマウスピースを独占的に作製していた日本最大の矯正歯科技工所「アソインターナショナル」が、クリアアライナーの契約を打ち切って2010年に始めたマウスピース矯正。クリアアライナーとほぼ同じ特徴をもちます。

クリアアライナーで治療をおこなっていた歯科医院の多くがアソアライナーによる治療に変更したため、治療をおこなう歯科医院が日本で最も多く、年3万人以上が治療を受けています。

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●オペラグラス(operaglass)
当院取り扱い(2012年〜)
 ※認定医制度なし  クリアアライナー、アソアアライナーとほぼ同じ

アソアライナーを作製していた歯科技工士が、2009年に始めたマウスピース矯正。クリアアライナー、アソアライナーとほぼ同じ特徴をもちます。

マウスピース矯正・オペラグラス  オペラグラス・マウスピース オペラグラス

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●インビザライン(Invisalign)
当院取り扱い(2006年〜) 認定医在籍  世界で最も多い/歯の型取りが1回で済む


1998年にアメリカで開発されました。2024年までに世界で100ヶ国以上で1650万人以上が治療を受け、マウスピース矯正では世界で最も実績があります。日本では2006年に始まりました。

コンピュータが分析をおこない、治療終了までのマウスピースを作製するため、歯の型をとるのが1回で済みます。その反面、治療中に予想外の歯の動き、銀歯の脱離、虫歯の発生等があれば、再度マウスピースを作製し直す必要があります。アソアライナー、アクアシステムに比べると費用が2倍ほどします。

インビザラインを製作  完成したインビザライン インビザライン

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●デンマウスピース(DENマウスピース)
2019年に開発責任者が急死、開発責任者の歯科医院が破産したためなくなりました


福岡の歯科医師により開発されました。適応範囲が広く、マウスピースの装着時間が1日8〜10時間と短かく済み、寝ている間だけのマウスピース装着で治療が終了することもあります。インビザラインと同程度の費用がかかります。2010年に登録商標されました。

2016年には全国140以上の歯科医院で治療がおこなわれ、かなり多くの人が治療を受けるマウスピース矯正の一つとなりましたが、2019年に開発責任者が急死、開発責任者の歯科医院が破産したためなくなりました。

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●ストレートライン(Straightalign)
●ストレートライン・ツーバイワン(2by1)

取り扱い歯科医院が多かったものの、取り扱い会社の経営破綻のため、2013年になくなりました

2007年に治療が始まったマウスピース矯正。2009〜2011年に取り扱う歯科医院が急増し、2012年には日本国内で350以上の歯科医院で治療がおこなわれ、最も多くの人が治療を受けるマウスピース矯正の一つとなりました。

しかしながら、その後開発者は自己破産、取り扱っていた会社は内部分裂、経営破綻しました。経営破綻により、やむなく治療を中断した患者さんは数百人に及び、歯科医師らによって2013年に被害者の会が結成されました。

ストレートライン ストレートライン

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●サクラフォーム(Sakura Form)
エースライン(Acealign) ストレートラインとほぼ同じ
ストレートラインの開発者が2013年に始めたマウスピース矯正。ストレートラインとほぼ同じ特徴をもちます。取り扱う歯科医院は殆どありません。


●トランスクリア(TRNSCLEAR) 国内最大手歯科企業が開発
歯科関連では国内最大手の企業「GC(ジーシー)」が2011年に開発したマウスピース矯正。
クリアアライナーと同じように、厚みの異なる2つのマウスピースを使用して歯を動かしていきます。大手企業が開発したマウスピース矯正のため、今後の発展が期待できます。

トランスクリア  トランスクリアシステム トランスクリア


イークライナー(eCligner)  クリアアライナー、アソアライナーとほぼ同じ
クリアアライナーを開発した歯科医師が、クリアアライナーを進化させる形で2011年に開発したマウスピース矯正。クリアアライナーとほぼ同じ特徴をもちますが、歯の型取りが1回で済みます。
後発であるものの、技術レベルが高いことから、治療をおこなう歯科医院が増加しています。

イークライナー  eCligner イークライナー


●エシックス(Essix)  世界最大手歯科企業が開発
アメリカの大学教授が開発したマウスピース矯正。一つのマウスピースを少しずつ調整していくため、アソアライナーやアクアシステムのようにマウスピースを交換する必要はありませんが、複雑な症例にはあまり適しません。また、歯並びの状態によっては前歯に輪ゴムを使用するため、見た目が悪くなります。

エシックス エシックス(前歯に輪ゴムを使用することがあります)


●セレライン(Selelign)  歯槽骨から動かす矯正/骨のゆがみを補正
日本の会社が開発したマウスピース矯正。歯を抜かず、歯を支える骨(歯槽骨)を本来あるべき位置に動かし、それによって咬みあわせも治します。治療をおこなっている歯科医院は殆どありません。


クリア・アジャスター  費用が安い
東京の歯科医師により開発されたマウスピース矯正。高度な技術や特別な器材を必要とせず、簡単に、費用が安くできるのが特徴です。治療をおこなっている歯科医院は殆どありません。


CA(CLRAR-ALIGNER)システム
矯正歯科器材の総合商社が取り扱うマウスピース矯正。クリアアライナー、アソアライナーと同様に、厚みの異なる3種類のマウスピースを使用して歯を動かしていきます。

CAシステム CAシステム


●ケンライン(KENLINE)
東京の歯科技工所が開発したマウスピース矯正。クリアアライナーと同じ特徴をもちます。2015年に名称をアンライナーから変更しました。


クリアコレクト(Clear Correct)
インプラント世界シェア1位のストローマン社の子会社によるマウスピース矯正。日本では後発のためあまり普及していませんが、インビザラインと並ぶマウスピース矯正の世界的大手です。


そのほか
シースルーアライナー、キレイラインなど、いくつものマウスピース矯正があります。歯科医院が独自で開発、治療をおこなっているマウスピース矯正もあります。

2020年代になり、20年以上の年月が経過して特許が切れた技術を使用したマウスピース矯正が次々と誕生しています。通院回数が極端に少ないマウスピース矯正も誕生しており、日本歯科医師会、日本矯正歯科学会では2022年に予期せぬ深刻な問題が発生する恐れがあるとして注意喚起をおこなっています。



※当クリニックへのアクセスについては、下記のページをご覧ください。
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