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糖尿病の食事療法
糖尿病治療では薬物療法、運動療法のほか、食事療法がおこなわれます。食事療法は治療の基本であるものの、毎日の楽しみでもある食事を制限するのは難しいと感じている方も多いと思います。
当クリニックでは糖尿病の症状悪化を防ぐための歯周病治療をおこなっているほか、管理栄養士が在籍して糖尿病の食事療法、栄養相談、食事相談をおこなっております。お気軽にご相談いただけたらと思います。
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●食事療法の基本
食事療法の目的は、血糖コントロールを良好な状態にすることで、症状の重症化や合併症を予防し、健康な人と同様の日常生活を送ることにあります。そのために、適切な栄養摂取と栄養バランスが重要となります。
1)エネルギー量
1日の適切なエネルギー量(カロリー)は、男性は1600〜2000kcal、女性は1400〜1800kcalとされています。必要以上のエネルギー摂取は、肥満の原因になったり、血糖値を下がりにくくするため、注意が必要となります。日常生活での活動量などを考慮して、適切なエネルギー摂取をおこなうようにします。
2)栄養バランス
日本糖尿病学会では、エネルギー比で炭水化物は50〜60%、たんぱく質は20%以下、脂質は25%以下を目安としています。
炭水化物は糖質と食物繊維に分けられます。食物繊維は血糖値の上昇を抑える一方で、糖質は血糖値を急上昇させるため、過剰な糖質の摂取は控える必要があります。
3)食塩
食塩は血糖値を上昇させることはありませんんが、過剰な食塩の摂取は高血圧の原因になるほか、網膜症、腎症、動脈硬化などの合併症の原因となります。
食塩の摂取は1日あたり男性は8g未満、女性は7g未満、既に高血圧を発症している場合は6g未満を目標にします。
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4)食物繊維
食物繊維の摂取は食後の血糖値上昇を抑えるだけでなく、コレステロールや中性脂肪の増加も予防します。
食物繊維は野菜、きのこ、海藻に多く含まれており、これらの食品をしっかり摂取していくことも重要ですが、食事のときにこれらの食品を先に摂取することにより、血糖値の上昇を抑えていくことができます。
●食事療法の注意点
食事療法はエネルギー摂取や栄養素をできるだけ3等分にします。特に糖質は3食を均等に摂取することで、食後の血糖値上昇を一定化していきます。また、よくかむ食事を取り入れたり、外食時も気を付けていく必要があります。
1)食事は規則正しく
朝、昼、晩と食事は規則正しく摂取し、間食は避けるようにします。1日の食事を1〜2回にまとめて食べると膵臓に大きな負担をかけ、糖尿病の症状が悪化するため、3度の食事を均等に摂取して、食後の血糖値上昇を抑えていきます。
これはカーボカウントといい、炭水化物(カーボハイドレート)の量を計算(カウント)する糖尿病の食事療法の一つで、食事の自由度が広がります。炭水化物を摂らない糖質制限とは異なります。
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2)ゆっくり、しっかりかんで食事
食事を始めてから満腹感が得られるまでには、ある程度の時間がかかります。ゆっくり、しっかりかんで食事をすることにより、少量でも満腹感を得られることができ、食べ過ぎを防ぐことができます。
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3)外食でも気を付けて
外食はエネルギー量、塩分、糖分が多い、野菜が不足しがちになる傾向があります。量が多ければ残す、丼物といった単品よりも品数が多いものを選ぶ、野菜を追加で注文するといった工夫をします。
また、外食時でもエネルギー量や栄養バランスを見分けられるように、日頃から十分な知識を得ることも大切です。
当クニックは日本歯周病学会、日本糖尿病協会に所属する歯科医師が在籍しています。また、横浜市医師会、横浜市歯科医師会がおこなう「横浜市糖尿病医科歯科連携」の登録医に認定されています。
当クリニックでは管理栄養士が在籍し、糖尿病の方の栄養相談、食事相談をおこなっています。お気軽にご相談ください。
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