強度行動障害と歯科治療
●強度行動障害とは

強度行動障害とは自傷、他傷(他人をたたく、かみつくなど)、物を壊す、睡眠の乱れ、異食(食べられないものを口に入れる)、多動(生命の危険につながる飛び出しなど)など、本人や周囲の人のく らしに影響を及ぼす行動が著しく高い頻度でおこるため、特別に配慮された支援が必要になっている状態をいいます。

1988年に「強度行動障害」が命名され、2013年から国の支援者養成研修が始まり、歯科医療では2024年6月から保険診療において支援が始まります。

強度行動障害のある人は正確な人数は分からないものの療育手帳交付者の1%程度とされ、2019年の福祉サービス利用者はのべ5万人、実際には7〜8万人ほどいるとされています。

重度、最重度の知的障害を伴う自閉スペクトラム症の方が多く、自閉スペクトラム症と強度行動障害は関連性が高いとされ、言葉ではうまく伝えられない、適切な手段が分からないために行動で自分の気持ちを表しているとされています。

手帳

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強度行動障害と歯科治療

強度行動障害の方は虫歯や歯周病の割合が高いとされていますが、歯科の受診率が低い傾向にあります。反すう(食べ物が口と胃との間で何度も往復する行為)を繰り返すことによる嘔吐のために歯が溶けて根だけになったり(酸蝕症)、自傷行為で歯が折れてしまうこともあります。

診療では初診時に診療室に入れない、診療台に座れない、口を開けてじっとしていられないなどの問題があります。歯科医療機関では少しずつトレーニングをおこなっていくことで歯科治療をできるようにしていきます。状況によっては全身麻酔により歯科治療をおこないます。

過去の歯科治療の嫌な体験、未体験のことへの抵抗、新しい体験への負担などから歯科医療機関に通院することが難しい場合は、訪問歯科診療にで歯科治療をおこなうことがあります。

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●当クリニックの対応

当クリニックでは強度行動障害の方の歯科治療をおこなっております。ご不明な点、事前にお聞きしたいことがありましたらメールにてお気軽にご相談ください。また、状況によっては歯科大学病院など高次医療機関へのご紹介となることを予めご了承ください。



※当クリニックへのアクセスについては、下記のページをご覧ください。
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