特発性血小板減少性紫斑病 横浜・中川駅前歯科クリニック
特発性血小板減少性紫斑病

特発性血小板減少性紫斑病とは

特発性血小板減少性紫斑病(とくはつせいけっしょうばんげんしょうせいしはんびょう)は、血小板が免疫の異常により減少し、出血しやすくなる病気です。

歯肉や口内の粘膜からの出血、鼻血、手足のあざなどの症状があり、ピロリ菌の除菌、ステロイド療法、免疫抑制療法、輸血といった治療がおこなわれます。

急性型と慢性型に分類され、急性型は小児多く、風邪をきっかけに発症するものの、6ヶ月以内に9割が自然に治ります。慢性型は成人が多く、長期にわたって治療をおこなう傾向があります。国内に2万人以上の患者さんがいるとされています。

輸血

当クリニックは特発性血小板減少性紫斑病を含む特定医療費(指定難病)助成制度の指定医療機関です。

関連するページ  ステロイド療法



特発性血小板減少紫斑病と歯科

歯科治療で問題となるのは出血と感染ですが、ほとんどの歯科治療は歯科医院で問題なくおこなうことができます。症状が重症で、出血の多い歯科治療をおこなうときは、大きな病院での治療、入院が必要となることがあります。

急性型であれば歯科治療は応急処置にとどめ、特発性血小板減少紫斑病の症状が回復してから歯科治療をおこなうのも方法です。慢性型では、長期にわたってストロイド療法をおこなうことが多く、この場合は口腔カンジダ症や顎骨壊死の予防をはかっていく必要があります。


1)抜歯
抜歯時に血がとまりにくく、抜いた部位から感染がおきやすいため、かかりつけの医師と連携を取りながら、十分な止血、感染対策をおこないます。抜歯の本数や方法によっては、入院が必要になることもあります。

乳歯の抜歯については、通常であれば抜歯は必要ありませんが、自然に抜け落ちない乳歯、ずれた位置から永久歯が生えてきたときは、抜歯が必要になります。

抜歯

関連するページ  抜歯が必要な乳歯  親知らず  なぜ歯を抜くの?



2)歯周病
歯肉からの出血で最も多いのは歯周病(歯肉炎、歯周炎)です。歯周病は自覚症状があらわれにくい病気で、成人の8割、小児の多くも歯周病とされています。

歯周病になると、歯みがきや少し硬い食物が歯肉に当たると出血するようになります。歯周病の症状が進むと自然に出血するようになり、貧血がおきることもあります。

関連するページ  歯周病  子供の歯周病(歯肉炎)



3)虫歯
小さな虫歯(C1、C2)であれば歯肉から出血することは少ないものの、大きな虫歯(C3、C4)では少し硬い食べ物を食べただけで歯肉から出血することがあります。

特発性血小板減少紫斑病の治療では、ステロイド薬や免疫抑制薬による治療がおこなわれます。これらの薬を長期間使用していると虫歯になりやすく、歯周病が進行しやすい傾向にあります。

治療

関連するページ  虫歯  虫歯の進み方



4)外傷
転倒などで口唇、歯肉をぶつけたり、切れて出血することがあります。出血した部位によっては血液により気管がつまり、窒息の危険性があるため注意が必要となります。

関連するページ  子供の歯の怪我



5)予防処置
出血が心配で十分に歯がみがけていない、再生不良性貧血に関心が集中して口の中まで注意が及ばない、歯科医院になかなか通院できないなどの理由で、虫歯が多くできてしまう人もいます。

毎日の歯みがきをしっかりおこなうほか、定期的に歯科医院で歯のクリーニング(PMTC)などの予防処置をおこなうことが大切です。

診察

関連するページ  歯科検診  予防歯科  歯のクリーニング(PMTC)



6)口腔カンジダ症
ステロイド薬や免疫抑制薬の影響により、口内にカビが繁殖する病気「口腔カンジダ症」を発症しやすくなります。カンジダが繁殖すると、口の中がヒリヒリ痛む、食べ物を口にしたときに痛む(接触痛)、食べ物の味を感じにくい(味覚障害)などの症状があらわれます。薬の使用により治療をおこないます。

関連するページ  口腔カンジダ症 原因 治療 Q&A  味覚障害



7)顎骨壊死
ステロイド薬を長期間使用していると骨折のリスクが高まるため、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の薬を使用することがあります。

骨粗鬆症の薬を使用しているときに抜歯などの出血を伴う治療をおこなったり、合わない入れ歯を使用していたり、口内が汚れていると、あごの骨が細菌に感染し、腐ってしまう病気「顎骨壊死(がっこつえし)」をおこすことがあります。

関連するページ  骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ) Q&A


当クリニックでは特発性血小板減少紫斑病の方の歯科治療をおこなっています。歯とお口の健康、歯科治療について、ご不明な点、ご要望等がありましたら、お気軽にご相談ください。



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