治療データ(舌痛症) 横浜・中川駅前歯科クリニック
治療データ(舌痛症)
中川駅前歯科クリニックには、月に30人ほどの患者様が舌の痛みや違和感を訴えて、新たに来院されます。

以下は舌の痛みや違和感を訴えて来院された患者様1500人の統計です。舌痛症に関する情報は少なく、お困りの方も多いようです。下記治療データが、舌の痛みや違和感でお困りの方の参考になれば幸いです。



来院された患者様数
来院患者数

5年間の舌の痛み、違和感の治療を目的として来院された、初診の患者様の数です(再診の患者様(一度でも当クリニックに来院された患者様)は含めません)。2016年は360人の患者様が、初診として新たに来院されました。



●性別(女性の割合)※1、2、3
性別 女性の割合

舌痛症の患者さんの8割前後は女性です。当クリニックにおいても、他の医療機関と同様に殆どが女性となっています。

当クリニックに舌の痛みや違和感を訴えて来院された患者様1500人のうち、男性の患者様は279人でした。男性の患者様のうち、1割ほどは風俗店に行った後に舌が痛くなり、来院されました。

一般に舌の痛みや違和感の多くは、精神的なもののほか、口腔乾燥症、口腔カンジダ症、舌がんなどですが、当クリニックでは女性と男性とでは、発症原因の割合に違いがみられます。

※当クリニック及び比較対象にした医療機関※1、2、3
中川駅前歯科:舌の痛み、違和感を主訴に来院された患者様1500人  福岡歯科大学病院:福岡歯科大学医科歯科総合病院で舌痛症と診断された180人  三重大学病院:三重大学医学部附属病院歯科・口腔外科で舌痛症と診断された100人  関西医科大学病院:関西医科大学香里病院耳鼻咽喉科に舌の痛み、違和感を主訴に来院し、視診的に原因が認められない55人

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●年齢※1、2
年齢 来院者の年齢

舌痛症は中高年の方が多い病気です。50歳以上の女性が多いのは、更年期障害が舌の痛みや違和感に、何らかの形で関わっているのではないかと考えられています。

他の医療機関では60歳以上が多いのに対し、当クリニックでは50〜60歳代が最も多く、70歳以上が少ない傾向がみられます。若い患者様が多いのは、インターネットで調べて来院される患者様が多いためと思われます。



住所
住所 来院者のお住まい

横浜市内からの来院が最も多く49%、川崎市からの来院が12%となっています。北は北海道から南は沖縄まで、神奈川県外からの来院が24%となっており、飛行機や新幹線を利用して来院される患者様もいます。

遠方からの来院が多いのは、舌の痛みや違和感の治療をおこなう医療機関が殆どないためです。


※遠方からのご来院について
治療は長い期間がかかることがあります。遠方からの通院は治療の継続が困難なため、可能であれば近隣の医療機関を受診されることをおすすめいたします。
飛行機、新幹線で来院される患者様もいますが、治療の継続が困難な患者様に対しては、舌の状態を診させていただき、検査をおこない、病状や治療方法等をご説明させていただき、1回の来院で終了とさせていただいています。

※これまでに舌の痛みの治療を目的として来院された患者様のお住い(2016年7月現在)

北海道/青森県/岩手県/宮城県/福島県/茨城県/栃木県/群馬県/埼玉県/千葉県/東京都/神奈川県/山梨県/新潟県/富山県/石川県/長野県/静岡県/愛知県/滋賀県/京都府/大阪府/兵庫県/福岡県/大分県/鹿児島県/沖縄県




受診した医療機関数
医療機関数 医療機関数

当クリニックの受診前に舌の痛みや違和感のために受診した医療機関数は、1〜2施設、が46%、3施設以上が21%でした。

いくつもの医療機関を受診している患者様が多いのは、「舌は専門外で診てもらえなかった」が最も多く、次いで「症状を訴えても問題ないと言われた」、「様子を見ましょうと言われた」、「治らなかった」が多い理由となっています。

一般に舌の痛みや違和感の治療は、長期間かかることが多い傾向にありますが、短期間での治療効果、治療結果を求めて、受診する医療機関を次々と変えていく患者様もごく少数ですがいました。


※複数の医療機関での治療の同時進行について
舌の痛みや違和感の治療を2〜4の医療機関で同時に進めている患者様がいますが、同時に進めると、どの治療が効果があったか分からず、どの治療も中途半端になり、治らないことが多いため、当クリニックではおすすめしておりません。一つの医療機関でしっかり治療をおこない、どうしても治らないときに転院されることをおすすめします。

※複数の医療機関で治療を同時におこなっていた患者様の一例

舌痛症治療として、心療内科で抗うつ薬での治療、ペインクリニックでブロック注射による治療、鍼灸院ではり治療を継続中に当クリニックに来院。

舌痛症治療として、歯科医院にてセラミックスによるかみ合わせ治療中。舌の症状が改善しないため、内科、漢方外来でも治療を始める。当クリニックにも来院。


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受診した診療科  ※複数回答
受診した診療科 医療機関

当クリニックの受診前に歯科(口腔外科を含む)に最も多く受診していました。歯科の受診が47%、耳鼻咽喉科の受診が29%、内科の受診が20%、心療内科の受診が9%でした。

その他では、精神科、婦人科、皮膚科、整形外科、脳神経外科、ペインクリニック、漢方外来、鍼灸院などに受診されていました。


※当クリニック受診前の歯科治療について
当クリニックの受診前に金属アレルギー、咬み合わせ、歯並びが舌の痛みや違和感の原因と言われ、セラミックス治療、インプラント治療、矯正治療などをおこない、高額の歯科治療費をかけたにも関わらず、治らずに来院される患者様がいます。3%以上の患者様は50万円以上に費用を、5名の患者様は300万円以上の費用をかけていました。
高額の費用をかけた患者様は60〜70歳代の女性が多く、「舌の痛みが治らないのに焦り、治療をしてしまった。後悔している」とお話しされます。高額の費用がかかる治療を受ける前は、代用できる費用の安い治療はないか、自院もしくは学会での研究発表などでその治療で治った例があるかなど、担当の歯科医師としっかり話をされることをおすすめします。


※多額の費用をかけていた患者様の一例

舌の痛みの原因は咬み合わせと金属アレルギーとのことで、ほぼ全ての歯をセラミックスのかぶせ物(オールセラミックス)に。治療後も舌の痛みが続いているほか、治療後から咬み合わせの違和感が続くとのことで当クリニックに来院。 ※治療費 300万円以上

舌の痛みの原因は、歯の状態が悪いからとのことで、いくつかの歯を抜歯。インプラントを数本入れたほか、半数の歯をセラミックスのかぶせ物(オールセラミックス)に交換。治療後も舌の痛みが続いているほか、治療後から咬み合わせるとカチカチ音が鳴って気持ちが悪い、歯が治療前よりも内側に入っているため舌の置き場がない、舌を咬んでしまうとのことで当クリニックに来院。 ※治療費 300万円以上

舌の痛みの原因は金属アレルギーと電磁波とのことで、15本の歯を銀歯からセラミックスに交換したものの改善せず、当クリニックに来院。 ※治療費 150万円ほど

舌の痛みの原因は歯並びが悪いためとのことで、3年間の治療期間をかけて矯正治療をおこなったものの改善せず、当クリニックに来院。 ※治療費 100万円ほど


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●発症した時期
発症した時期 発症した時期

15%の患者様が、歯科治療後に舌の痛みや違和感を発症していました。さし歯、ブリッジ等のつめ物装着後の発症が最も多く、次いでインプラント治療後、抜歯後に発症した患者様が多いという結果でした。その他では、歯石の除去後、ホワイトニング後、麻酔後、咬み合わせの治療後、歯の根の治療後など、様々な歯科治療を原因として発症していました。

つめ物装着後の発症では、性別ではほぼ全てが女性、年齢では50〜70歳代が多い傾向がみられました。舌が日常的に触れる部位のためか、部位では下の奥歯(下顎臼歯部)が最も多くみられました。原因は不明ですが、保険外診療(セラミックスの装着など)後の発症が圧倒的に多く、健康保険診療(銀歯の装着など)後の発症は少ない傾向がみられました。

歯科治療後に発症した患者様の多くが、歯科治療が舌の痛みや違和感の原因と考えており、担当した歯科医師や歯科衛生士の技術が悪かったと考えていた患者様も多くみられました。

しかしながら、1名の患者様以外は歯科治療には問題はみられませんでした。技術的な問題ではなく、治療をおこなったことにより、口の中の環境が変化したことが、発症の原因に関与していると思われました。1名の患者様は、舌とは関係のない部位の治療ミス(後に裁判)をきっかけとして、精神的ストレスにより発症しました(来院時は裁判中)。



ストレスの有無
ストレスの有無 ストレスの有無

舌痛症の発症には、精神的要因も大きいとされています。29%の患者様が、日常生活において大きなストレスを感じていました。身内の不幸(死去など)、自身の大きな病気(がんなど)、家庭や会社での強いストレスをきっかけとして、発症した患者様も多くいました。

抗うつ剤、精神安定剤、睡眠薬を服用している患者様も多くいました。


※強いストレスを感じていた患者様の一例

夫、両親、子供、兄弟など身内の死去  自身の病気(がん、手術後など)  身内の病気、介護  うつ病  身内や知人の舌がん  TV放送(舌がんについて)  流産  不妊治療の断念  息子の結婚  子供の教育  子供の反抗期  夫の定年退職(夫が家にずっといる)  パワ―ハラスメント  禁煙  就職、転職、職場内での移動  不眠症




口腔乾燥症(ドライマウス)※2、3
口腔乾燥症

38%の患者様が口が渇く等の口腔乾燥症の症状を自覚していました。ストレスを原因とする口腔乾燥症(ストレス性ドライマウス)が最も多く、ストレスにより唾液が減少したのが舌の痛みや違和感の一因と思われました。

舌痛症、口腔乾燥症、味覚障害は同時に発症することがあり、「食べ物の味が感じにくくなった」、「口の中が苦い」などの味覚障害の症状をもつ患者様も多くいました。

関連するページ  ドライマウス  ストレス性ドライマウス  味覚障害  唾液の働き



●舌の症状※2  ※複数回答
舌の症状 舌の症状

症状では「舌がヒリヒリする」が最も多く(72%)、次いで「舌に痛みがある」(44%)、「舌がしみる」(21%)、「舌が熱を帯びている」(灼熱感、15%)でした。

半数以上の患者様は、食事中は症状がない、あるいは軽減されると感じていました。多くの研究論文でも報告されていますが、舌の痛みや違和感は食事中や物事に集中している時は症状は軽くなり、何もしていない時は症状が悪化する傾向があります。

少数ですが、「舌が何となく変な感じがする」、「舌が表現できない違和感がある」といった症状で来院される患者様もいます。症状があいまいであったり、表現が難しい症状は治りにくい傾向にあります。



発症部位  ※複数回答
発症部位 発症部位

発症部位は舌尖(舌の先端)が39%、舌全体が32%、舌側縁が29%でした。精神的なストレスを原因とした患者様は舌尖や舌側縁がやや多い傾向があり、口腔乾燥症や口腔カンジダ症を原因とした患者様は舌全体が多い傾向がありました。

舌だけでなく、頬、歯肉、口唇などにも、舌と同様の症状がある患者様が多くみられました。



治療について
舌の痛みや違和感の治療においては、日本国内の医学、歯学の学会で1990年以降に発表された関連する研究論文(治療方法、発症原因等について書かれた研究データ)のほぼ全てを入手し、研究データをもとに治療をおこなっています。科学的根拠のない民間療法的な治療はおこなっていません。研究論文においては、随時最新の研究論文の収集を続けています。

また、これまでに来院された患者様から、多くのことを学ばせていただきました。学ばせていただいたことを治療データとして蓄積し、現在の治療に生かしています。

治療内容については、患者様の症状に応じて、カウンセリング、投薬、歯のクリーニング(PMTC)、マウスピースの作製等の治療をおこなっています。薬の服用が主となります。



●治療効果
半数以上の患者様から完全に治った、症状が改善した、気が楽になった等のご意見をいただいています。

舌の強い痛みとヒリヒリ感、歯肉の灼熱感があり、3つの医療機関を受診しても治らず、症状悪化のため夜も寝れなかった患者様が、1週間の漢方薬の服用で劇的に改善、完治した例もあります。また、10年以上にわたって舌のしびれ、ヒリヒリ感があり、5つ以上の医療機関を受診しても治らなかった患者様が、3週間のビタミン薬の服用でほぼ完治した例もあります。

上記は最も顕著に改善した一例ですが、一般的には2ヶ月〜1年の期間を経て治していきます。

一方で治らなかった患者様もいます。治らなかった患者様は、1)遠方から来院される患者様(より深刻な症状をお持ちの傾向があります)、2)発症してからの期間が長い患者様(5年以上、逆に3ヶ月以内は治りやすい)、3)いくつもの医療機関で本格的な舌痛症の治療をおこなったにも関わらず治らなかった患者様、4)重度の精神疾患を併発している患者様、5)インプラント治療後に発症した患者様が多い傾向がありました。また、治療が長期にわたることも多いため、通院を諦めた患者様もいました。

舌の痛みや違和感を訴えて来院したものの、原因が白板症(はくばんしょう、前がん病変)、乳頭腫(良性腫瘍)、舌がん、口腔内セネストパチーだった患者様もいました。

関連するページ  舌がん  口腔内セネストパチー  歯のクリーニング(PMTC)



※舌痛症の治療を目的として来院される患者様へ
診療時間を十分に確保して診させていただくため、お手数ですがご来院前に電話(電話番号:045−910−2277)にてご予約ください。



※1 名和照晃、稲村達哉、岸本麻子、松本あゆみ、井野素子、井野千代徳、山下敏夫 舌痛症とその治療 耳鼻と臨床42(3)223-227  ※2 中瀬実、田中礼子、野村城二、川原田裕子、西井宏世、田川俊郎 舌痛症の臨床統計的検討 日本口腔科学会雑誌45(3)311-315   ※3 田中昭彦、多田剛之、和田孝介、池邉哲郎、大関悟 当科における舌痛症の臨床的検討 福岡歯科大学学会雑誌33(1)60



※当クリニックへのアクセスについては、下記のページをご覧ください。
  交通アクセス・駐車場案内図(横浜市都筑区、港北区など近隣よりご来院の方)
  青葉区・宮前区からのご来院(横浜市青葉区、川崎市宮前区からご来院の方)
  小田急線沿線からのご来院(東京都町田市、川崎市麻生区、多摩区などからご来院の方)
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  広域路線図 広域道路地図(神奈川県、東京都からご来院の方)
  新幹線・飛行機でのご来院(神奈川県、東京都以外からご来院の方)



関連するページ  舌痛症(舌の痛み、違和感)