症状に対しては、歯科では舌痛症、味覚障害、顎関節症、口腔乾燥症などの病名があります。このうち最も多いのが舌痛症、口腔乾燥症とされ、口腔内セネストパチー、咬合違和感症候群は難治性となります。
精神科、心療内科では、統合失調症、うつ病、身体症状症(身体表現性障害)、妄想性障害といった病気に該当することが多い傾向があります。
1)異物感、付着感 類似した病気:口腔内セネストパチー
最も患者さんが多く、口内に異物がある、歯や歯肉に何かがくっついていると感じます。ベトベトしたもの、ザラザラしたもの、釘、ワイヤー、歯の間につまっている等の症状があります。
2)滲出感、湧出感 類似した病気:口腔乾燥症、唾液分泌過多症、口腔内セネストパチー
異物感、付着感に次いで多く、唾液、泡、粘液、砂のようなものが歯、歯と歯の間、歯肉からじわじわ出る、次々に出る、湧き出す等の症状があります。
3)牽引感、締め付け感 類似した病気:歯周病、口腔内セネストパチー
歯がしめつけられる、唇が引っ張られる、歯が浮く等の症状があります。
4)動き感 類似した病気:口腔内セネストパチー
歯、唇、あごが勝手に動くと感じる、歯肉の中で虫が動いている、何かが流れる、めぐっている等の症状があります。
5)不適合感 類似した病気:顎関節症、咬合違和感症候群、口腔内セネストパチー
かみ合わせや歯の適合感が悪い、歯やあごがずれている、歯が大きすぎる等の症状があります。
6)痛み 類似した病気:舌痛症、口腔灼熱症候群、神経障害性疼痛、口腔内セネストパチー
歯や口内の粘膜が痛み、刺される、裂ける、ヒリヒリする等の症状があります。
7)温度、味覚の変化 類似した病気:味覚障害、口腔カンジダ症、口腔内セネストパチー
口内が熱い、温かい、冷たい、スースーするなどの温度、苦い、甘い、酸っぱいなど味覚の変化があります。
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口腔異常感症の診療科
口腔異常感症(歯科病名がつく場合を除く)は、医療従事者に症状を訴えても理解されず、「問題ありません」、「異常はありません」と言われることが多くあります。そのため、症状を理解してもらえる医療機関を探して、あちこちの医療機関を転々とする人が多い傾向にあります。
また、周囲の人に症状を話すことができず、一人で悩まれている人も多いようです。
治療は一部の歯科、口腔外科、精神科、心療内科でおこなわれています。
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口腔異常感症の治療
患者さんの訴えが「口腔異常感症」でないかを診査します。口腔異常感症であればカウンセリング、認知行動療法のほか、薬物療法として抗精神薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、漢方薬の服用などをおこないます。
治療によって症状が改善することがあるものの、
難治性で完治しないこともあります。この場合は症状と上手に付き合っていくことも大切となります。また、医療機関を転々とするのではなく、同じ医療機関に定期的に受診することで症状の悪化を防ぎます。
※口腔異常感症の治療、ご相談を目的として来院される患者様へ
診療時間を十分に確保して診させていただくため、専門の歯科医師が対応させていただくため、お手数ですがご来院前に電話(電話番号:045-910-2277)にてご予約ください。ご予約の際は「口腔異常感症の治療、相談希望」とお申し付けください。
※当クリニックへのアクセスについては、下記のページをご覧ください。
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