歯を抜いてからかなりの期間がたっても、抜いた部位の痛みが続くことがあります。このようなときは、下記の病気が原因のことがあります。不安や心配に思われた場合は、歯科医師にご相談ください。
●悪性腫瘍
抜歯をきっかけとして、歯肉がん、悪性リンパ腫、骨肉腫、多臓器がんのあごの骨への転移などが見つかることがあります。痛みが長く続く場合は、まず最初にこれらの病気がないかを診査して、疑いがある場合は口腔外科のある病院での検査、治療となります。
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●炎症
抜歯に問題がなければ、痛みの原因は嚢胞(うみの袋)、良性腫瘍、骨髄炎、上顎洞炎(副鼻腔炎)、巨細胞性動脈炎などの病気が、痛みの原因となっている可能性があります。
また、抗がん剤、免疫抑制剤、ステロイド薬を服用していたり、糖尿病などの病気がある場合は、抜歯後の炎症が長引き、痛みが続くことがあります。
関連するページ 巨細胞性動脈炎 糖尿病 ステロイド療法
●骨吸収抑制関連顎骨壊死
骨吸収抑制関連顎骨壊死は、骨粗鬆症やがん治療時に使用される薬の副作用によって、あごの骨が細菌感染して腐ってしまう病気です。
抜歯をきっかけとして発症することが多く、口内に骨が露出して、強い痛みで食事が困難になるなどの症状があらわれます。
関連するページ 骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ)
●筋・筋膜性疼痛
顔や首の筋肉が疲労すると筋肉にしこりができ、そこからの痛みが抜歯した部位の痛みとして感じてしまうことがあります。
何もしなくても鈍い痛みがある、重苦しい痛み、うずく痛みなどの症状があり、痛みは筋肉の活動で増す傾向があります。痛みは軽いことが多いものの、時には強い痛みが生じることもあります。薬物療法、理学療法により改善します。
関連するページ 筋・筋膜性歯痛
●神経障害性疼痛(三叉神経ニューロパチー)
神経が障害を受けると、不快な鋭い痛み、ヒリヒリ、チクチクといった痛みが粘膜に生じます。抜歯の手技に問題はなくても発症することがあり、痛みのほか、感覚が麻痺することもあります。治療には長い期間がかかります。
関連するページ 神経障害性疼痛 歯科治療後の神経障害性疼痛 神経障害性疼痛 Q&A
●そのほか
三叉(さんさ)神経痛、舌咽(ぜついん)神経痛、群発頭痛、片頭痛などが、抜歯した部位の痛みとして感じることがあります。三叉神経痛や舌咽神経痛は短時間の強い痛みがあり、群発頭痛はほとんどの人がこれまでの人生で経験したことがない激痛があります。
片頭痛があると、歯を抜いた後も痛みが続く「幻歯痛(げんしつう)」という症状があらわれることがあります。
関連するページ 三叉神経痛 舌咽神経痛 群発頭痛 片頭痛
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