急性疼痛と慢性疼痛の治療の違い

痛みには急性疼痛(きゅうせいとうつう)と慢性疼痛(まんせいとうつう)の2種類があります。

急性疼痛(急性痛)は、骨折、打撲、火傷、虫歯による歯の痛みなどで、ロキソニンなどの鎮痛剤や手術による治療が効果があります。一方で慢性疼痛(慢性痛)は主に3ヶ月以上続く痛みで、薬による治療は限定的で、運動療法、生活習慣の改善による治療が効果があります。

  急性疼痛 慢性疼痛
薬による治療 効果が高い 補助的な治療
主な薬 ロキソニン、ボルタレン リリカ、トラマール
運動療法 無効もしくは悪化 効果あり
心理療法 限定的 効果あり 
生活習慣の改善 ほぼ無効 効果あり
手術 有効 まれに有効

薬

【歯と口の慢性疼痛】
長引く歯痛、歯肉の痛み/抜歯後インプラント手術後口腔灼熱症候群(舌の痛み)顎関節症三叉神経痛舌咽神経痛疲労した筋肉を原因とした歯痛(筋・筋膜性歯痛)/関節リウマチ/神経障害性疼痛(三叉神経ニューロパチー)線維筋痛症巨細胞性動脈炎帯状疱疹後神経痛/がん/外傷 ほか


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●慢性疼痛の治療目標

長引く痛みの治療は薬だけに頼るのではなく、患者様自身も取り組みをおこなっていく必要があります。


1)慢性疼痛の治療は患者様と歯科医師、医師との共同作業
薬さえ服用すれば治ると考えている患者様が多くいます。そのため、「何かよい薬はありませんか」とのお問い合わせをよくいただきます。

急性疼痛の治療とは異なり、慢性疼痛の治療は歯科医師、医師による治療だけでなく、患者様の協力も必要となります。歯科医師、医師任せにせず、患者様も積極的に治療に取り組むことが必要となります。

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2)治療のゴールを設定する
治療のゴール(目標)を設定しているかにより、治療結果に大きな差が出ます。漠然と治していくのではなく、どの程度の痛みまで抑えていくかを患者様ご自身でも考えることが大切です。

「完治させてください」との要望をしばしば受けますが、慢性疼痛は痛みをゼロにしていくのではなく、無理でない、具体的な、前向きな目標を設定します。具体的には、痛みを日常生活に支障のない程度まで軽減させること、痛みを自己管理できるようにすることなどを目標としていきます。

ゴール



3)治療の進め方
慢性疼痛の患者様は真面目で、几帳面な患者様が多い傾向にあります。

完璧を求めて痛みをゼロにしていこうとすると、治療は長引き、停滞していきます。また、一日中、痛みのことばかりを考えているような痛み中心の生活、痛みのせいで○○ができないといった悲観的な生活を送るのではなく、痛みと仲良く付き合っていこうと考え、できる限り普段通りの前向きな生活を送っていくことも重要となります。



4)薬の服用
慢性疼痛の治療は長い期間がかかります。また、急性疼痛とは異なり、治療の効果が目に見えてはっきり分からないことが多い傾向にあります。

そのため、効果がない、あるいは副作用がおきたと思って薬の服用をやめてしまう、定められた通りに服用しないことが多々あります。定められた通りに服用していくことが必要となります。


当クリニックでは口腔顔面領域における慢性疼痛の治療をおこなっています。治療を希望される患者様におかれましては、お手数ですがお電話(045-910-2277)にてご予約ください。



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