掌蹠膿疱症とは

掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に膿(うみ)がたまる病気です。

小さな水ぶくれが生じて、膿に変化します。次第に皮膚が赤くなったり、膿が茶褐色、暗黄色に変化してかさぶた(痂皮)になり、表層が剥がれ落ちてきます。症状は良くなったり、悪くなったりを繰り返します。

汗疱(かんぽう、異汗性湿疹)、手湿疹(主婦湿疹)、水虫と見誤られることもあります。当クリニックに来院される患者様の多くは、発症してから「掌蹠膿疱症」と診断されるまで何年もかかっています。診断は皮膚科でおこないます。

治療後1〜2ヶ月で治ることもありますが、一般的には治るまでに3〜7年ほどかかるされています。SAPHO症候群の症状として、掌蹠膿疱症を発症することもあります。


掌蹠膿疱症の症状(手) 掌蹠膿疱症の症状(足) 掌蹠膿疱症の症状

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掌蹠膿疱症の患者像※1、2

東京大学の研究者による大規模調査によると、日本における掌蹠膿疱症の有病率は0.12%患者数は全国で13万人と報告されています。ただし、病気に気付かない人、単なる湿疹や水虫と診断されてしまう人も多く、実際はその数倍の患者数がいるのではないかとされています。

女性に多く、欧米では男性に比べると女性の方が3倍も多いとの報告もありますが、日本ではそこまでは多くないとの意見もあります。30〜50歳代で発症することが多いものの、20歳代でも発症します。

糖尿病、甲状腺の病気(バセドウ病、橋本病)、IgA腎症、クローン病を合併することが高い傾向にあります。


掌蹠膿疱症の患者年齢(当クリニックに来院された患者様200人)
掌蹠膿疱症の患者年齢

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●掌蹠膿疱症の主な症状

手のひら(手掌)、足の裏(足蹠)に膿(うみ、膿疱)がたまり、かさぶた(痂皮)となり剥がれ落ちます。膿(膿疱)は無菌のため、他人に感染することはありません。

かゆみが生じたり、痛み、接触痛を生じます。朝が特に痛みが強い傾向があり、痛みが強くて歩けない、ものを手でつかめないといった症状があらわれることもあります。

症状は良くなったり、悪くなったりを繰り返します。季節性があり、夏に症状が悪くなり、冬は症状が良くなることが多い傾向にあります。

10〜35%の人は、胸(最も多い)、首、腰に炎症がおき、痛むことがあります(骨関節症状)。骨関節症状は女性が多く、骨が破壊されて骨折の原因となるため、早期に治療をおこなう必要があります。

ひざ、ひじ、おしり、爪にも症状が生じることもあります。爪が剥がれるなどの症状は10〜20%、手のひら、足の裏以外の皮膚症状は20〜35%の人にあらわれます。



●掌蹠膿疱症の原因※1

原因は不明ですが、歯の根の膿(根性病巣)、歯周病、扁桃(扁桃腺)、副鼻腔、リンパ節などの病巣感染を原因として発症するとされています。そのほか、金属アレルギーやビオチン欠乏も原因として考えられています。

ストレスも発症に関わっているとされ、当クリニックに来院された患者様では、仕事が忙しかった、家族との関係がうまくいっていなかったなど、ストレスを抱えていた患者様が多い傾向にあります。下痢や便秘などの腸内環境も発症に関わっているとされています。

東京の病院が掌蹠膿胞症の患者さん(238人、下図)を調査したところ、原因の47%が歯の病巣(根尖病巣、歯周病など)、22%が扁桃の病巣、12%がその両者、3%が歯科金属アレルギーでした。

歯の根の膿(歯性病巣)や扁桃(扁桃腺)が多く、金属アレルギーが原因であることは少ない傾向にあります。



掌蹠膿胞症の原因
掌蹠膿胞症の原因


歯周病の歯茎 腫れた歯茎 歯周病も一つの原因とされています

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●喫煙との関連

多くの研究において掌蹠膿疱症の患者さんの喫煙率は高いと報告されており、喫煙が掌蹠膿疱症に関与しているとされています。

ただし、当クリニックに来院される患者様では、金属アレルギーや歯性病巣をもつ患者様は多いものの、喫煙率は下記ほど高くはありません。


掌蹠膿疱症患者の喫煙率※2
掌蹠膿疱症患者の喫煙率

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●掌蹠膿疱症の治療

皮膚科を中心に、歯科、口腔外科、耳鼻咽喉科、内科、整形外科で治療をおこないます。当クリニックに来院される患者様の多くは、皮膚科での治療を始めてから数年がたち、治らないために来院されます。

掌蹠膿疱症は、歯科医師にはほとんど知られていない病気です。同様に、掌蹠膿疱症が歯の根の治療、歯周病治療、金属アレルギー治療により治ることがあることも、ほとんど知られていません。


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※1 Epidemiology of psoriasis and palmoplantar pustulosis: a nationwide study using the Japanese national claims database Kiyoshi Kubota BMJ Open. 2015; 5(1): e006450. ※2 小林里実 病巣感染と掌蹠膿疱症 Visual Dermatology Vol.11 No.10 1036-1041 2012


当クリニックで掌蹠膿疱症の治療やご相談をご希望の方は、お手数ですが事前にご予約ください(電話番号:045-910-2277)。ご予約の際は、金属アレルギー治療希望とお伝えください。



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