●口内炎とは
口内炎とは、口の中の粘膜にみられる炎症の総称です。歯肉炎、舌炎、口角炎、口唇炎も口内炎の一つですが、一般的にはアフタ性口内炎のことをいいます。
歯肉炎(矢印:歯肉が炎症している部位)
関連するページ 口内炎 Q&A 舌炎 口唇炎 口角炎
●口内炎の症状
口の中の粘膜や歯肉が赤く腫れたり、水ぶくれ、ただれ、潰瘍などができます。自覚症状としては、さわると痛い、食事のときにしみる、食べ物が飲み込みにくい、話しにくいなどの症状があります。
長引く口内炎は口腔がんのこともあるため注意が必要です。実際に、当クリニックに「口内炎がなかなか治らない」とのことで来院された患者様で、口内炎ではなく口腔がんと診断された患者様もいます。
口の中に強い痛みが生じることがあります
関連するページ 口腔がん検診 オーラルID(口腔がん検査機)
●
口内炎の原因
口内炎の原因には、口の中の汚れ、傷、全身の病気、食べ物など様々なものがあります。
1)口の中の汚れ
不十分な歯みがき
、虫歯、歯周病、ドライマウス(口腔乾燥症)により口の中が汚れると、細菌が繁殖して口内炎ができやすくなります。
歯科医院での歯の清掃も口内炎予防に有効です
関連するページ ドライマウス(口腔乾燥症)
2)外傷
合わない入れ歯、矯正装置、悪い歯並び、熱い食べ物、不必要な歯の接触(TCH)やくいしばり(歯ぎしり)等を原因として、口の中の粘膜が傷つくと口内炎ができやすくなります。
関連するページ 舌、歯ぐきの火傷 TCH(歯列接触癖) 歯ぎしり
3)全身の病気、健康、
風邪、栄養不足、偏食、ダイエット、疲れ、睡眠不足、ストレスなどによって体力、免疫力が低下すると、口内炎ができやすくなります。また、細菌やウイルスの感染、全身の病気も口内炎の原因になります。
喫煙習慣があると、口の中が長期間熱にさらされることによって口内炎ができやすくなります。喫煙習慣による口内炎は、白板症(がんになることのある病気)、口腔がんになることがあります。
口内炎の原因となる病気
がん/貧血/
金属アレルギー/
ベーチェット病/
全身性エリテマトーデス(SLE)/
潰瘍性大腸炎 /
クローン病/
梅毒/
淋病/手足口病/ペラグラ/
帯状疱疹/
後天性免疫不全症候群(AIDS)/
プランマービンソン症候群
免疫力が低下すると、口内炎ができやすくなります
関連するページ タバコ 口腔がんの予防方法
●
口内炎の種類
口内炎で最も多いのはアフタ性口内炎です。一般に口内炎というと、アフタ性口内炎のことをいいます。代表的な口内炎として下記があります。
1)アフタ性口内炎
表面が白く(あるいは黄色がかった白色)、周囲が赤くなった円形の口内炎。触ると痛みがあり、食事や歯みがきがしにくくなることもります。口の中の傷、疲れ、ストレスなどによってできます。通常1〜2週間で治ります。
アフタ性口内炎(頬の粘膜)
2)カタル性口内炎
口の中の粘膜が赤く炎症がおき、荒れた状態となります。ヒリヒリ感、灼熱感があり、刺激物にしみたり、痛みのため食事がしにくくなることもあります。炎症が強くなると、表面が白く濁ることがあります。火傷したときできる口内炎の多くはカタル性口内炎です。
3)口腔カンジダ症
カビの一種、カンジダによって口の中に引きおこされる口内炎。舌や頬(ほお)の内側、口蓋、歯肉に白い膜ができます。
口の中がヒリヒリ痛む、熱いものを口にしたときに痛む、舌が痛い、食べ物の味を感じにくい(味覚障害)などの症状があります。
口腔カンジダ症(舌)
関連するページ 口腔カンジダ症 味覚障害について
4)口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)
銀歯や入れ歯の金属バネなど、金属に接する粘膜に発症することが多い口内炎。金属アレルギーが関与しているとされています。舌に発症した場合は、舌痛症(ぜっつうしょう)、口腔灼熱症候群(バーニングマウス症候群)、舌がんとの鑑別が必要なこともあります。触ると痛みが生じることがあります。
口腔扁平苔癬(頬の粘膜)
関連するページ 口腔扁平苔癬 歯科金属アレルギー 舌痛症 口腔灼熱症候群 舌がん
5)ヘルペス性口内炎
ヘルペスウイルスを原因とする口内炎で、発熱、強い痛みを伴います。感染力が強く、親子、夫婦間など密接な間柄で感染します。
関連するページ 口唇ヘルペス 性感染症と口腔
6)口腔粘膜炎
がん治療に伴う副作用で最も頻度が高いのが口腔粘膜炎です。頬や口唇の粘膜が炎症をおこし、症状が悪化すると出血したり、激痛を伴います。痛みのため、食事や会話ができなくなることもあります。
関連するページ 抗がん剤による口内炎(口腔粘膜炎) 口腔粘膜炎の分類
7)天疱瘡(てんぽうそう)
口の中に水ぶくれができる病気です。治療の進歩によって致死率が改善された病気ですが、命にかかわる病気となっています。
関連するページ 天疱瘡
●
口内炎の治療
軟膏塗ったり、抗菌性のうがい薬で消毒をします。睡眠と栄養としっかりとって体調を整えることも大切です。小さな子供は、食事を嫌がって脱水症状をおこすこともありますので、注意が必要となります。
セルフケアに加えて、歯科医院で治療をおこないます
管理栄養士が在籍し、口内炎の予防、口内炎に対応した栄養相談(食事相談)をおこなっています。お気軽にご相談ください。
関連するページ 口内炎の治療
※当クリニックへのアクセスについては、下記のページをご覧ください。
交通アクセス・駐車場案内図(横浜市都筑区、港北区など近隣よりご来院の方)
青葉区・宮前区からのご来院(横浜市青葉区、川崎市宮前区からご来院の方)
小田急線沿線からのご来院(東京都町田市、川崎市麻生区、多摩区などからご来院の方)
横浜線沿線からのご来院(横浜市緑区、相模原市などからご来院の方)
南武線沿線からのご来院(川崎市中原区、高津区などからご来院の方)
広域路線図 広域道路地図(神奈川県、東京都からご来院の方)
新幹線・飛行機でのご来院(神奈川県、東京都以外からご来院の方)
関連するページ 口内炎・口唇炎